歩く楽しさ その2 
暑い日が続いていますが、歩行は続けていますか。毎日の健康は毎日の歩行から生まれます。動けるということは生きていることです。毎朝目が覚め、今日もいのちが与えられていることをまず初めに感謝したいと思います。人の寿命は知る人ぞ知る領域です。
いついのちを取られるかは誰も知るよしもありません。それゆえ、朝の目覚めそれ自体が、今日もいのちが与えられている事実なわけです。
そう考えると、毎日目に入る物事すべてが新鮮に見えてきます。稲の成長も、鳥の鳴く声も、虫の羽ばたきも、今共に生きている仲間です。その眼差しで歩行を続けると、本当に楽しくなります。
最近、珍しいものを見つけました。畑に奇妙な線が現れたのです。何だろうと思っても分からず、患者さんにお聞きしました。畑をやっている人は違いますね。即、それはモグラの跡です、と答えをいただきました。やはり、悩んでいないで聞くべき人に聞くもんですね。
前にもお話したことがあるかと思いますが、私どもは、通常平らなところで活動しています。治療院も平らです。もちろんでこぼこでは使い勝手が悪いわけですが、体にとってはどうでしょう。いつも決まった筋肉しか使わないことになり、健康にとってはマイナスに働きます。ですから、歩行もできれば山道のようにでこぼこが理想的です。体のいろいろな筋肉、普段使っていない筋肉が使われ、体全体のバランスを取り戻すには必須アイテムです。しかし、現実は歩行の時も、ほとんどの道がアスファルトやコンクリートで平らな道です。ところがところが、歩いていれば、私どもの近くにもそんなでこぼこ道があるのです。名前は「古隅田公園」。細い山道を連ねた公園で、豊春駅の八木崎よりの線路際から宮川小学校へと続いています。普段はここまで足を伸ばすことはできませんが、土曜日の午後や日曜日にはこのでこぼこ道を歩いて、体のバランスを回復しています。皆さんもぜひ歩いてみてください。
*「ゆい」とは漢字で「結」と書き、人と人とを結びつけ助け合うという意味です。沖縄にも同意で「ゆいまーる」という言葉があります。
院長プロフィール 坂路孝夫 さかじたかお
東京都北区生まれ。山梨大学で精密工学を専攻し卒後、日本製鋼所にて8年半にわたり石油精製所の脱硫塔の設計をするという異色の経歴を持つ。坂路接骨院初代院長である父の影響を受け、柔道整復師・診療放射線技師の資格を取得。父の医療、患者様への熱意と技術を受け継ぎ、坂路接骨院院長となる。「一人一人のニーズに応じた医療を行いたい」という思いを胸に人々が健康で幸せに暮らせる医療を目指し日々邁進している。